事前対応と事後対応ではかかる金額と時間が異なります。

 

先手を打って予防的に対策を行っていく方が、後手に回って出てくる問題に個別に対応していくよりも時間もお金も節約できるケースは多いです。

 

例えば自動車事故。整備しようと思っていて事故に遭ってしまったら、事前の対策よりも金銭的肉体的なダメージは大きくなってしまいます。

 

健康も同じ。普段から健康管理をしていれば、大事につながることは少ないはず。病気になってから対応しようとしても、全ての病気が治るとも考えられません。

 

このように、「あの時、ああしておけば良かった」というケースは人生に何度も訪れます。

 

気持ちには、「あの時小さな勇気を出していれば、大きな困難や失敗を未然に防げたはず」という後悔が含まれています。

 

小さな勇気を出さなかったのは、現状を延長の方がラクだからです。誰だって新しい事を始めるのは、面倒くさいものだからです。

 

将棋やスポーツでも、毎日自分よりも実力が劣る相手とだけ対戦していれば、負ける可能性が少ないです。

 

ただし、相手を選んで自分だけ良い思いをしていては、対戦してくれる人も居なくなってしまいます。

 

それはアマチュアの世界の話。プロの世界では実力の同じ人をグループ分けしている事が多いです。○○級や○○段など同レベルの人が対戦するからハラハラドキドキするものです。

 

相撲では幕内や幕下、サッカーではJ1やJ2。

 

同じチーム内でもグループ分けは行われています。野球では一軍、二軍、三軍などが用意されています。

 

会社も収益の獲得を目指しているので、プロスポーツの世界に近いです。

 

会社では、ずっと同じポジションに居たくても、本人の思い通りにはいかないはずです。

 

上位者と積極的に対戦を行っていれば、負ける可能性は高いですが、実力は着実に付いていきます。

 

変化や新しい事を避けていても、時代の断層を乗り越えなければいけないケースも出てきてしまいます。

 

その時に困難を乗り越えられる人は、着実に実力を身につけていた人です。

 

自分の実力を身につける第一歩は上位の世界を知ることです。少しの勇気があれば、積極的な行動もとれるはずです。

 

先に苦労するか、後で苦労するかは年齢や体力も関係してきます。

 

「若い時の苦労は買ってでもせよ」と言われるのも、若い人の方が、まだ困難や苦労に対する気力や体力が残っているのはもちろん、実力を身につけていれば、残されている時間が多いだけ、よりメリットを受けやすいからです。

 

人との巡り合いにまつわる失敗や苦い経験も若いうちなら、大目に見てもらえる事が多いです。中高年では「そのような年になっても、知らないの」と思われることも、許されてしまうのです。

 

失敗を恐れて何もしないのか、失敗を重ねながら実力を高めていくかを決めるのはあなた次第。ただし、その判断の正誤は中高年になって、わかってくるものです。